【備えあれば嬉しいな】災害時に使える「もやい結び」日常でも活躍

記事更新日: 2021/10/31

ライター: 直斗

直斗

みんな、もしもの時の備えってしてる?

美香

防災バックを買って置いてあるよ。

ミッチー

水とラジオ、懐中電灯は常備してあるかな。

もしもの時の道具や食料を準備しておくことは大事なことです。

それと同じく自分の知識も蓄えておくと、より強固な備えになります。

直斗

地震が起きたら何をすればいいか分かる?

ユウヒ

モヒートだね、ばっちり覚えてる!

 

今日はモヒートの後のはなし、避難時やその後の活動で使える紐(ひも)を利用した知識です。

直斗

災害時だけじゃなくて、日常にも使えるんだ。

色んな場面で活用できる便利な結び方「もやい結び」を一緒に覚えましょう。

 

もやい結びとは

ナナ

もやい...モワイ像みたいな名前だね。

直斗

聞き慣れないよね。

もやい結びは漢字で「舫い(もやい)結び」と書き、船と船をつなぎ合わせたり、岸にある杭(くい)などにつなぎとめる意味からきています。

直斗

船を”もやう”為に使われてたから、もやい結びなんだ。

英語ではBowline(ボウリン)というが、Bowとは船首のことで、古くは船の帆の縁を船首側に引っ張るために用いられていた。引用元:Wikipedia

Bowline・knot(ボウライン、ボウリン・ノット)とも言って、Bowlineは「もやい結び」knotは「結び目」という意味です。

直斗

使い勝手が良くて、色んな場面で使われてたりするからKing of knots「結び目の王」って呼ばれてるんだよ。

ユウヒ

なんかカッコイイ呼び名だね!

 

何に役立つ?

もやい結びの特徴としては、大きな力がかかっても耐えられる結びであるのに、ほどく時は割と簡単に解くことができるという点があります。

美香

船を結びつけるくらいだもんね。すぐ解けるのはスゴイ。

もやい結びは船だけでなく、救助で人をつなぐ際にも、クライミングやキャンプのテント張りにも使われています。

直斗はキャンプで覚えたの?

直斗

実はアルバイトでビルの窓ガラス清掃をしていた時に初めて知ったんだ。

ナナ

え~あの高い所の仕事!?怖そう~~。

直斗

そこで、もやい結びの優秀さを知ったよ。

もやい結びのもう1つの特徴として、輪がズレないという点があります。

普通の結び方、例えば固結びは荷重がかかって引っ張られると、ズレて輪っかの大きさが変わってしまいます。

直斗

もやい結びはズレずに輪の大きさが変わらないんだ。

ただ、このKing of knots「結び目の王」でも弱点があります。

一方向の荷重に対しては強いもやい結びですが、多方向の荷重がかかると結び目がゆるんでしまうので注意が必要です。

掲載元:FTGロープアクセス

クライミングで思わぬ方向に荷重がかかって解ける事故が原因で、今では高所の作業等では、もやい結びはあまり使われなくなりました。

直斗

必ず荷重は一方通行で。

命綱では使われなくとも、物に対しては変わらず優秀な結びの1つです。

日常で1番活用するのはキャンプ場のテントやタープを張る時。他にはバケツや荷物を上げ下げするときにも使えます。

 

いとも簡単な結び方

輪っかにするところからスタート。

れぃちぇる

輪っかにして通して、くぐらせて~...もう分かんない!

身につくまでは日頃から使っていたり、何度も反復しないと覚えられないと思いますが、ヒモってそう扱うものでもありません。ふとした時に思い出したいです。

直斗

「丸かいてちょん」くらい記憶に残る簡単なものにしたいよね。

覚えやすく簡単にした呪文がコチラ。

『下下上』もしくは『上上下』。

長い方のヒモ側で輪っかを作ります。このときに作った輪っかで判断します。

まずは下下上バージョン

① 元ヒモで輪っかを作る、元ヒモ側が下の輪。

② 先ヒモを輪っかの下から通す。(下1)

③ 先ヒモを元ヒモの下へ通す。(下2)

④ 先ヒモを上から輪っかへ通す。(上)

⑤ 先ヒモを持って、元ヒモを引っ張れば完成!

はじめに作った輪がなら下下上の工程。

ミッチー

格闘技のゲームみたいだな。

技を出すボタン入力ね。

次に

上上下バージョン】

① 元ヒモで輪っかを作る、元ヒモ側が上の輪。

② 先ヒモを上から輪っかへ通す。(上1)

③ 先ヒモを元ヒモの上へ通す。(上2)

④ 先ヒモを下から輪っかへ通す。(下)

⑤ 先ヒモを持って、元ヒモを引っ張れば完成!

はじめに作った輪がなら上上下の工程。

ちーな

これならすぐ覚えられそう!

 

災害時に活躍・紐は何でもOK?

掲載元:ウェザーニューズ

もやい結びは災害時に使うとなると、人や物の引き上げ、物干し竿の役割、ブルーシートで屋根を張る時などに利用することが出来ます。

防災セットの中には、必ずしも紐が入っている訳ではないので、自分で用意するときにも1本は用意しておきたいです。

いなえ

紐は何でもいいのかな?

直斗

オススメの優れものがあるんだ!

細くて、丈夫で、用途たくさんの優秀な紐「パラコード」という種類の紐があります。

テントロープ、ガイロープとも呼ばれ、キャンパーさん御用達の代物です。

れぃちぇる

見たことある!防災ブレスレットみたいな名前で流行ったよね。

ちーな

方位計とかホイッスルとか付いてるのもあったね。

パラコードは、細いナイロン製の丸紐で、この紐の中にさらに3~9本の紐(芯)が入っています。

太さ4mmの7本の芯が入っているパラコードがメジャーです。

直斗

この細さで、なんと約250kgの重さに耐えられるんだよ。

中に入っている芯は、より糸といって複数の糸がねじり合わさっている状態で、このより糸をほどくと更に細い糸として使うことが出来ます。

直斗

このより糸も本当に優秀なんだ。

使い道は、より糸をほどいて縫い糸にしたり、1本を使ってデンタルフロス(糸ようじ)として使ったり、火をおこすための着火剤としても使用することが出来ます。

直斗

値段も手頃で、色んな色があるんだよ。

値段は長さや種類によって違いますが、1本数百円~購入することが出来ます。

店舗では1mからカットして、通販では何色かセットでも販売されています。

掲載元:楽天市場

ナナ

カラフルで可愛い!

防災バックを常に手元に置いておくのは難しいですが、パラコードだけなら、かさばらずに工夫次第で日常に盛り込む事が可能です。

普段はアクセサリーとして身につけたり、靴紐にしたり、帽子や小物のストラップに、またリュックに巻いておくだけでもオシャレになります。

出典:amazon

最近では100円ショップのアウトドアコーナーや防災コーナーにもパラコードが置いてあることがあります。

ほどけば3mほどの長さのパラコードです。

特に日常で使う必要のない人は、こちらの品物で十分かと思います。

仮に無人島に流れ着いた時にも心強いアイテムになるね。

いなえ

予行演習として行くのはどう?

物の備えはもちろんのこと、咄嗟にとれる行動や知識も大きな心の支えとなります。

もやい結びの他にも、日常や防災時に役に立つ結び方があります。

ぜひこの機会に、ノットマスターになってみてはいかがでしょうか。

 

この記事を書いたライター

直斗

バックパッカーしながら世界一周することを計画中。好奇心旺盛で、怖い者知らずの24歳。コロナの影響で仕方なく帰国したけど、すでにコロナ流行が落ち着いた世の中を想像して、決して腐ることなく色々なことに挑戦中!アウトドア好きで、最近はブッシュクラフトにハマる。

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