フリーランスや起業家のここだけの話File:2長谷川侑紀

この企画はフリーランスや起業家として活躍する方に、独立したキッカケや、個人でする大変さ、面白さなど、リアルな本音を聞いたものになります。

現在『個の時代』となり、会社に依存することなく、個人で活躍する若手が増えてきました。
終身雇用はなくなり、複業を頑張る人や、将来独立を目指して、日々勉強している人も少なくありません。

そして独立を目指すなかで
『ぶっちゃけフリーランスってどうなの？』
という不安があり、なかなか一歩を踏み出すことができないことも。

今回はそんな人たちに向けて、現在フリーランスとして活躍する方に、
『フリーランスの本音』を伺ってきました。

長谷川侑紀ってどんな人？

愛知県在住の演劇の演出家、映像作品のディレクター。

 

フリーランスになったきっかけ

初めて演劇というものに触れたのは、小学生の頃。
学校行事で毎月劇をやっていたんです。
当時小学5年生の時の担任の先生が、『森は生きている』という劇に連れて行ってくれました。

演劇というものに興味を持ったものの、学生の頃に演劇部はなく、吹奏楽や、大学ではJAZZ等の音楽をやっていました。

そんなある日、大学時代の友人に誘われ、演劇の神様と言われる、イギリスの演出家“ピーター・ブルック”の芝居を見に行った時に、

他で、その情熱・湧き上がるものをどう表現して良いか分からなかった。
なので、演出家になろうと決めました。

 

長谷川さんの演出家のスタイルとは？

もちろん、理想とする方向性や台本はありますが、役者さん達の自主性を大事に、みんなで舞台をつくるようにしています。

 

お稽古以外の仕事内容は？

台本、演技指導、演出、資金集めや役者のスカウトまで全て。

 

ぶっちゃけQ＆A

フリーランスになって良かったこと、大変なこと

日本では、演劇の文化があまり認知されていない。
美術と違って、投資にはなりにくいものだから、出資してくれる個人投資家や企業が少ないんです。
国からの助成金もあるが、賞などをとって認知されないと厳しいんです。

 

収入の変化

世間の相場で給料の変動はありますが、基本的には、自分でやるしかないので、役者さんのチケット捌きが頼りです。

知名度が上がると、企業さんからオファーがあり、雇っていただけると、月30〜40万ほど頂けますが、地方では皆無。
東京で賞を受賞するほかは、縁や運が必要ですね。

 

仕事のもらい方

経験を積み、声をかけて頂く機会が増えました。
コロナ渦で舞台が出来ず、最近は映像のお仕事も増えました。

 

長谷川さんにとって、演劇とは？

映像と違って、“寄り”のシーンが無い。
だから、唯一、人間関係(共生社会)を表現出来る芸術だと思うんです。

コロナの影響で、よりコミュニケーションの大切さがわかった方も多いのでは？
無理な理解ではなく、互いのリスペクトで世界は良くなると思っています。

これからも、人間関係の重要性を表現していきたいです。

 

人生の目標は？

ニューヨークで、和と洋のコラボスタイル（演出でいうと和楽器、洋楽器のコラボなど）で上映すること。

演出家は、上映が始まるともう仕事はないんですよね。
自分が手掛けた演劇の後ろの方の席で、最期を迎えられたらいいですね（笑）

 

想像力の鍛え方と視野の広げ方は？

教養を身に付ける事が大事ですね。
たくさんの本を読んだり、たくさんの人と話したりすること。

自分の枠を外すには、あえて、いつも選ばない道や物を選択したり、安心できない様な道を選ぶと、壁を超えるキッカケになったりしますね。

または、何かを飽きるくらいやると、次に進めたりもしますよ。

 

何かに挑戦したい人へのアドバイス

『本当に、自分のやりたいことが何なのか？』

『それは会社に務めながらでは出来ないことか？』

情熱や負けない為の根拠が必要なので、よく判断する事が大事。
よくよく自分の心の声を聞いてみて、性格はあとから強くなれます。

 

まとめ・実際お話を聞いた印象。

『1度も辞めたいと思ったことはない。』
『最期は劇場内で。』という言葉が刺さりました！！

情熱を持ち続けている方は、素敵ですね。
貴重なお話、ありがとうございました。